久しぶりの、こちらへの投稿となります。内容としては、現時点での投資状況、並びに、今後の投資方針、そして、その背景となる投資への考え方について書いていきたいと思います。
投資の状況と今後
1 アセットアロケーション(資産配分)
2 目標のアセットアロケーション
3 ポートフォリオ(投資配分)
アセットアロケーション(資産配分)
一般的に、投資のパフォーマンス(利益・損失)のほとんどは、このアセットアロケーション(資産配分)で決まると言われています。それだけ、投資において重要な事柄です。
なぜ、資産配分で決まるかみてみましょう。例えば(少し極論になりますが)、全資産を現金で持てば、インフレの分だけ目減りします。それに対して、全資産を株式に投資すれば、信じられない利益(損失)をもたらすでしょう。そして、投資先が債券であるならば、程よい利益(損失)をもたらすでしょう。
このように、他の資産(コモディティや仮想通貨など)も含めて、様々な資産の特性を上手に組み合わせることで、つまり、アセットアロケーションを考えることで、自分の理想とするリターンとリスク(値動きの幅のこと、損失ではありません)を実現できます。
現在の私の、アセットアロケーション(資産配分)を示します。
※ 本ブログでは、原則として金額的なものは示しません。
アセット | 比率 | [%] | 詳 細 | 比率 | [%] | 口座 | 参考 |
株 式 | 48.3 | 43 | 東証上場ETF(中・長期) 日本株(短・長期) 投資信託(長期) 米国株(中期:含むADR) | 22.1 7.8 11.3 7.1 | 20 6 11 6 | NISA 特定 | 61 |
債 券 | 17.6 | 16 | ドル建て:米国債・社債 新興国通貨建て:債権 円貨建て:インド債 | 14.9 1.6 1.1 | 13 2 1 | 特定 | 5 |
純 金 | 16.7 | 15 | 金、プラチナ・銀(少量) | 16.7 | 15 | 特定 | 3 |
現 金 | 13.0 | 22 | 投資資金(積立) 退避資金(暴落対応) 生活資金(生活保証) | 13.0 | 22 | 銀行 | 12 |
その他 | 4.4 | 4 | 仮想通貨 FX(少額) | 4.4 | 4 | 特定 | 2 |
不動産 | -- | -- | ---------- | -- | -- | -- | 11 |
年 金 | -- | -- | ---------- | -- | -- | -- | 6 |
「参考」は、米国の超富裕層の資産割合です。私の場合、不動産と年金は除外しています。
目標のアセットアロケーション
ここでは、目標の「アセットアロケーション(資産配分)」を示したいと思います。その前に、最近、老後のことを考えて、安全なアセットアロケーションに変更しました。なぜ変更することになったかの背景については、この後のトピック「投資への向き合い方」を参考にしてください。
安全なアセットアロケーションには、いろいろな考え方があります。株式などリスクの高い資産は少なくし、債券などリスクの低い資産を多く持つことが、基本になります。一例として、「株式25:純金25:債券50」の比率で所有する考え方があります。高齢者では、このくらいが適しているかもしれません。
私の場合、「株式30:純金30:債券30:現金10」くらいの比率を、「最終的な目標」として考えています。現時点での目標を下記に示しますが、目標に比べて、かなりリスク高めの資産配分になっています(※)。今後、絶対的な年齢や、自分自身の健康状態とも相談して、最終目標に向けて調整したいと思います。
※ なぜ、現在、リスクが高めの目標にしたのかを説明します。それは、上記の表の「超富裕層」の資産配分をみて、考えさせられたからです。どんなに、お金持ちになっても、攻めの姿勢を貫いていることに、少し刺激を受けました。
アセット | 目標比率 | 口座 | 証券会社 | 主な商品 | 備考 |
株式 | 50+α | 特定 NISA 新NISA | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 GMO証券 | 東証上場ETF 日本株 投資信託 米国株 | 債券や・コモディティの投資信託、 ETFを購入する |
債権 (現物) | | 特定 | SBI証券 GMO証券 | 外貨建て 円貨建て | 償還時に再購入しない →投資信託・ETFへ移行 |
純金 | 20 | 特定 | SBI証券 田中金属 | 現物 純金積立 | |
現金 | 10 | 銀行 | SBI新生銀行 楽天銀行 NEO銀行 あおぞら銀行 | 生活資金 投資資金 退避資金 | 退避資金は、暴落に備えて、通常の 現金とは別枠で所持するものです。 従って、暴落時には、株式等を購入 して、基本、ゼロになります。 |
その他 | 特定 | GMOコイン | 仮想通貨 | 総資産の5%以内とする。暴騰時は 速やかにリバランスする。 |
ポートフォリオ(投資配分)
上記のアセットアロケーションの、具体的なポートフォリオ(投資配分)を示そうと考えていましたが、情報量があまりに膨大になるので、今回は省略させていただきます。あらためてですが、ポートフォリオとアセットアロケーションは、同じものに間違いやすいですが異なるものです。
例えば、「資産の50%を株式に、30%を債券に投資する」、これは、資産配分(アセットアロケーション)になります。しかし、「株式は、全米株式に80%、インド株式に20%投資する」や、「債券は、先進国債券70%、新興国債券30%に投資する」のように、資産内の商品の配分を示すとき、これは、投資配分(ポートフォリオ)となります。
私のポートフォリオの特徴は、様々な観点で分散に重点をおいていることです。理由は明確で、老後資産の運用なので、大きなリターンより、全体として安定した値動きが大切だからです。分散することで、極端な利益を得ることはできませんが、極端な損失を防ぐことができます。
具体的には、景気循環に伴うセクターローテーション、地政学リスク、世界の潮流の変化などの影響を極力緩和するべく、様々な商品やセクターを含んだ分散ポートフォリオを考えました。各局面で、投資商品のいずれかが利益を生んで、それらをリバランスすることで、安全で効率的に資産運用したいと考えています。
個々の商品としては、時代の流れに対応すべく、投資地域として「インド」を一定の割合含め、長期的なインフレに対応すべく、「純金」の現物購入なども行っています。また、楽しみとして、投機的な商品になりますが、少量の「仮想通貨」にも投資する予定です。
※ 私の投資スタンスは、リスク高めのアセットアロケーション、リスク低めのポートフォリオでバランスをとっています。理由は、資産の増減はアセットアロケーションで決まるため、多少リスクを高めに取ります。しかし、日常の運用での精神的な負担の軽減から、ポートフォリオではリスクを低めに抑えています。
投資方針(新NISAへの対応)
1 基本方針
2 具体的な方法
今後の投資方針(主に新NISA)について、私の考えを示したいと思います。
基本方針
再任用で65歳まで働き、その給料で生活しながら、目標のアセットアロケーションを保持したいと考えています。
具体的には、できるだけ給料の範囲で生活して、退職金の残りや、必要に応じて、特定口座の株式を売却した資金で、純金(現物)を積立し、債券を購入し、並行して、 新NISAで投資信託(含む債券)を購入したいと考えています。
「株式」に関していえば、特定口座からNISA口座への移管の意味になると思います。
具体的な方法
再任用の仕事を辞める65歳まで、新NISAの「積立投資枠」と「成長投資枠」を使い、月々10~15万円、投資信託を積み立て、総額400~500万円を購入する予定です。この積立は、できれば20年程度の長期運用(保有ではない)したいと考えています。
ポートフォリオは、全て、インデックス投資信託になります。地域分散をしながら、定期定額積み立てを行う予定です。後期(72~73歳以降)の老後資金の、意味合いが強いです。
その他の株式については、世界情勢(経済状況)を勘案しながら、基本「一括投資」で、特定口座からNISA口座の「成長投資枠」へ移管する予定です。ただし、移管の困難な商品(例えば、レバレッジ型の商品)は、特定口座で運用を継続する予定です。
地域 | インデックス | 投資信託の銘柄 | 信託報酬% | 購入比率 |
全世界 | MSCIオールカントリー | eMaxisSlim 全世界株式 | 0.05775 | 4.0 |
米国 | S&P500 | eMaxisSlim S&P500 | 0.09372 | 3.0 |
米国 | Nasdaq100 | ニッセイ Nasdaq100 | 0.2035 | 0.5 |
米国 | FANG+ | iFree NEXT Fang+ | 0.7755 | 0.5 |
インド | Nifty50 | iFree NEXT インド株 | 0.473 | 2.0 |
平均 | 0.17167 | 10.0 |
今後、12月までに、公表されたNISA対象商品の中から、具体的な商品を決定する予定です。
資産全体の取り崩しに関しては、健康状況等を考慮して行いたいと考えています。この後で出てくる「Die with Zero(ゼロで死ね)」を考えるに触発され、死ぬまでに資産ゼロを目指したいと考えています。
具体的には、65歳から75歳は、特定口座の資産を取り崩し、75歳から85歳を目安に、NISA口座の資産を取り崩していきたいと考えています。
投資への向き合い方
1 投資で変わったこと(自分の考え方)
2 (自身の)投資行動の変化
3 「Die with Zero(ゼロで死ね)」を考える
投資への向き合い方というよりも、老後の生き方に近い話になるかもしれません。
投資で変わったこと(自分の考え方)
私は、どちらかと言うと、思い込みが激しく、一度思い込むと、それに固執してしまう傾向があります。また、理屈っぽく、物事を論理的に考える傾向が強いです。一般的なことであれば、一概に、悪いとは言えない性格です。
しかし、投資の世界では、向いているとは言えない性格だと思います。状況によっては、大損する可能性のある性格とも言えます。
まず、相場は一方向に動くものではありません。思い込みが強く、こだわる人は、損切ができないため大損をします。また、相場は論理的な動きをしないことがあります(と言うより、多いです)。どれだけ様々なことを考慮して判断しても、その通りには動きません。自分が論理的に正しいと考え、それに固執して、状況に合わせずに方向を変えなければ、大損するときもあります。
そんな訳で、時折ではありますが、大きな損失を発生させることがありました。
しかし、人は学習します(笑)。数々の失敗を繰り返す中で、例え、それが理屈に合わなくても、状況に合わせて、変えられるようになってきました。もちろん、いまでも失敗はします。でも、損切や方向転換が、以前よりは素早くできるようになりました。
そして、この考え方(行動)の変化は、人付き合いにも反映されつつあります。自分が正しいと思う考えに固執せず、状況によっては、自分の行動を変えられるようになってきました。それは、必ずしも良いことばかりではありませんが、多くの場合、好ましい結果につながるような気がします。
(自身の)投資行動の変化
投資行動の変化と言うより、取り組み方の変化かもしれません。これも、性格に起因するものですが、わたしは、非常に計画的、かつ、緻密に物事を進める傾向が強いです。
具体的な行動としては、すべての投資商品の評価額(口座単位)の記録をしています。しかも、それを年間を通して、ほぼ一日の休みもなく記録しています。本人としては、その行為により安心しているのかもしれません。しかし、いろいろな意味で無駄だと思います。
一つには、単純に、疲れる行為だと思います。どんなにしっかりと記録しても、投資結果が変わる訳ではありません。もちろん、「投資の目的」や「落としどころ」を記録して、「投資結果」も併せて記録することには、その後の投資判断のために、大変意義があると思います。
しかしながら、単純に、日々の金額の変化を記録することには、あまり意味がないと思います。逆に、相場の急変に気持ちが動かされて、不必要な売買を行ってしまう危険性が高まります。これも、大きな無駄と言うか、デメリットだと思います。
そうは言っても、時折(この頻度が大切ですが)投資状況の確認は必要だと思います。そこで、取り敢えずは、一週間に一度だけ(相場の動きが止まる週末、金曜日か土曜日に)、相場を見ることにしようと思います。また、資産管理の観点から、合わせて週一の記録は行いたいと思います。
ただし、相場がダイナミックに変化するときは、やぶさかではありません。
「Die with Zero(ゼロで死ね)」を考える
当時[2023年5月]、投資界隈で話題になっていた書籍「Die with Zero」に関連して、お話ししたいと思います。失礼な話ですが、この文章を書いていた当時、私は、まだこの本を読んでいませんでした。ただ、多くの投資系ユーチューバーが取り上げていたので、その動画を視聴して、概要は分かっているつもりでした。
後日、読んでみたいと思います。(2023年12月に読みました。内容は、概ね合っていました。)
どこまで正確に捉えているかはご容赦いただき、内容は、本のタイトル通り「人間、資産を残さないで、ゼロに近い状態で死のう!」といった趣旨であると思います。
突っ込みどころは満載(笑い)ですが、本が訴えたいのは、「折角、資産を築けたのなら、それを有効に使ってから死にませんか?」という問いかけだと思います。多くの投資家が、目から鱗になったと聞いています。
それまでは、いかに節約して、勉強して、努力して、投資を成功させるかが、投資家の大きな目標であり、その方法論に言及している書籍が大部分でした。しかし、この本は、逆の発想で、そうして築き上げた資産は、何のために使うのですか?と、問いかけたところが、話題になったのだと思います。
特に、「人生でお金を『有効に使える時期』は限られている」という点です。どういうことかと言うと、一般に「年齢が若い時ほど、お金を有効に使うことができる」という前提です。年を取ると有効に使えなくなる、ということではなく、「物事には、楽しむのに適切な時期がある。」ということを言いたいのだと思います。
例としては、あまり適切でないかもしれませんが、「異性とのお付き合い」なども、その例になるのかもしれません。体が元気で、どこにでも出かけていくことが可能で、感受性が強く、経験したことを思い出として、長い間、心の奥深くに刻める時にこそ、お金を使おう!ということだと思います。
ということで、このことを知ってからは、資産形成だけでなく、資産の使い方(取り崩し)などについても、いろいろと考え、今後、必要な見直しを行いたいと考えています。具体的には、「貯めながら使う」をコンセプトに、アセットアロケーションの変更などをしたいと思います。
(ここからは、本を読んだ後の追加です)
この本では、死ぬ時までお金の心配をしないで、かつ、最後は残りがゼロになることが、理想とされています。このことは、言うほど簡単なことではありません。この一見、矛盾したことを実現する現実的な方法は、自分の理想とする「最大寿命」を想定することだそうです。
また、自分で使うことだけではなく、子どもへの遺産相続、慈善団体への寄付などについても、同じ視点で対応することが必要であると書いてありました。本当に、人生を変える一冊に出会えたと思います。話に感銘するだけでなく、早速、具体的な行動を始めました。[2023年12月]
今後、このトピックについても、このブログで取り上げていきたいと思います。
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